初めての子どもに訪れる初正月。
お祝いの気持ちは伝えたいけど、いくら包めばいいのか分からなくて不安になりますよね。
少なすぎたら失礼だし、多すぎても気を遣わせてしまう。
そもそも初正月ってお年玉とは違うのか、義実家と実家で金額は揃えるべきなのか……。
わからないことだらけで、正直モヤモヤしている方も多いはず。
この記事では、関係別の具体的な相場から、気まずくならない考え方まで、初正月のお祝い金に関する疑問をすっきり解決します。
初正月のお祝いとは何か(お年玉との違い)

初正月って聞いたことはあるけど、正直よくわかってない……という方、実は多いんです。
初正月というのは、赤ちゃんが生まれて初めて迎えるお正月のこと。
生まれた年の12月に生まれた子は翌年の1月が初正月になりますし、1月生まれの子ならその年のお正月が初正月です。
お年玉との違い
ここがごっちゃになりやすいポイントですよね。
整理するとこうなります:
お年玉
- 毎年お正月に渡すもの
- お小遣い的な意味合い
- 何歳からでも渡せる(0歳の赤ちゃんにあげる家庭もある)
初正月のお祝い
- 生まれて初めてのお正月に一度だけ渡すもの
- 赤ちゃんの健やかな成長を願う特別なお祝い
- 親への応援の意味も込められている
男の子には破魔弓、女の子には羽子板を贈るのが伝統的なスタイルでした。
これらは邪気を払い、すくすく育つようにとの願いが込められた縁起物です。
ただ最近は、飾る場所がない家も多いし、ご両親が必要なものを買えるようにと現金を選ぶ方が主流になっています。
初正月のお祝い金の基本相場(祖父母・親戚・兄弟姉妹別)

では本題。
いったいいくら包めばいいのか、ここが一番気になるところですよね。
立場別に相場をまとめると、こんな感じです:
| 贈る人 | 現金の相場 | 品物の相場 |
|---|---|---|
| 祖父母 | 1万円〜3万円 | 1万円〜10万円 |
| 親戚(叔父・叔母など) | 5千円〜1万円 | 5千円〜2万円 |
| 兄弟姉妹 | 5千円〜1万円 | 5千円〜2万円 |
| 友人・知人 | 3千円〜5千円 | 3千円〜1万円 |
祖父母から孫へ
相場は1万円〜3万円(品物なら1万円〜10万円)
祖父母は初孫だと特に張り切ってしまうもの。
破魔弓や羽子板といった伝統的な飾り物を贈る場合は、立派なものだと5万円〜10万円するケースもあります。
現金で渡す場合の目安:
- 初孫で気合いを入れたいとき → 3万円
- 2人目以降のお孫さん → 1万円〜2万円
- 経済的に余裕があるとき → 5万円
親戚(叔父・叔母など)
相場は5千円〜1万円
普段の付き合いの深さや、自分の経済状況に応じて決めれば大丈夫です。
あまり高額にすると、相手も気を遣ってしまいますから。
- 普段からよく会う甥っ子・姪っ子 → 1万円
- たまに会う程度の関係 → 5千円
- 遠方で年に一度会うか会わないか → 5千円または品物
兄弟姉妹
相場は5千円〜1万円
お互いに子どもがいる場合は、「うちの子のときはこれくらいもらったから」という感覚で、だいたい同じ額に揃えるとバランスが取れます。
- お互い子持ちで行き来がある → 1万円
- 独身の兄弟姉妹から → 5千円でOK
- 経済的に余裕がないとき → 無理せず5千円
友人・知人
相場は3千円〜5千円
親しい友人で、出産祝いもしっかり贈っている場合は、初正月は控えめにしても失礼にはなりません。
むしろお互いに負担にならない金額のほうが、長く良い関係が続きます。
男の子・女の子で金額は変わるのか(破魔弓・羽子板との関係)

結論から言うと、お祝い金の相場自体は男女で変わりません。
ただ、品物を贈る場合は少し事情が違ってきます。
伝統的な贈り物の違い
昔ながらの風習では:
- 男の子 → 破魔弓(邪気を払う弓矢の飾り)
- 女の子 → 羽子板(厄除けの意味を持つ飾り)
価格帯はどちらもピンキリで、安いもので1万円台から、立派なものだと10万円を超えるものまであります。
相場としては3万円〜5万円くらいのものを選ぶ方が多いです。
最近の傾向
ただ現実問題として、こんな声もよく聞きます:
- 「マンション住まいで飾る場所がない」
- 「インテリアに合わせにくい」
- 「毎年出し入れするのが大変」
だから最近は、品物にこだわらず現金でお祝いするケースが増えています。
ご両親が本当に欲しいものを買えますし、実用的ですよね。
もし品物を贈りたいなら、事前に「破魔弓(または羽子板)を贈りたいんだけど、飾れる?」と確認するのがベストです。
実家と義実家で金額は揃えるべきか

これ、めちゃくちゃ悩む人多いんですよね。
特に義実家との兼ね合いで。
基本的な考え方
結論:無理に揃える必要はありません
それぞれの家庭の経済状況も違えば、お祝いに対する考え方も違います。
揃えようとして無理をするほうが、あとあと辛くなってしまいます。
気まずくならないためのコツ
とはいえ、あまりにも差があると気になるのも事実。
こんなふうに考えてみてはどうでしょう:
パターン1:金額の差を気にしすぎない
たとえば:
- 義実家(夫の実家)→ 3万円
- 実家(妻の実家)→ 1万円
これくらいの差なら、よくあることです。
それぞれの家庭の事情があるわけで、比べる必要はありません。
パターン2:形を変えてバランスを取る
金額で揃えなくても:
- 義実家 → 現金3万円
- 実家 → 破魔弓(または羽子板)を贈る
こんなふうに、形を変えることでバランスが取れることもあります。
パターン3:事前に相談しておく
両家の関係が良好なら: 「今年の初正月、お互いどうしましょうか」と軽く相談してみるのもアリ。
変に探り合うより、オープンに話したほうがスッキリします。
金額差があっても大丈夫な理由
考えてみてください。
赤ちゃんにとって初正月は一度きり。
お祝いの金額より、みんなが笑顔で祝ってくれることのほうがずっと大切です。
それに、お金をたくさん包んだほうが愛情が深いわけじゃありません。
気持ちはプライスレス。
そう思えば、金額差で悩む時間がもったいないですよね。
お祝い金はいつ・どうやって渡すのが正解か(食事会・現金・品物)

お祝い金を用意したはいいけど、いつ、どうやって渡せばいいのか。
ここも意外と迷いますよね。
渡すタイミング
ベストタイミング:お正月の食事会や集まりのとき
初正月のお祝いは、できればお正月期間中に顔を合わせて渡すのが理想です。
具体的には:
- 元日に実家や義実家で集まるとき
- お正月三が日の食事会
- 年始の挨拶回りのとき
遠方で会えない場合:12月中旬〜年末まで
直接会えないなら、郵送でも問題ありません。ただし:
- 年末ギリギリは避ける(12月20日頃までに届くように)
- お正月に間に合うよう、余裕を持って送る
渡し方のマナー
現金の場合
- ご祝儀袋に入れる(水引は紅白の蝶結び)
- 食事の前後など、ひと段落したタイミングで渡す
- 「初正月おめでとう。すくすく育ちますように」と一言添える
品物の場合
破魔弓や羽子板など大きなものは:
- 事前に「いつ届けようか」と相談する
- 12月中旬〜年末に届くよう手配
- 直接持参する場合は、車で運べるか確認
食事会に招かれたときの対応
もしご両親から「初正月の食事会に来てください」と招かれたら:
- お祝い金を持参する
- 手土産(お菓子など)も別に用意すると丁寧
- 赤ちゃんの写真を撮ってあげたり、お手伝いしたり、気配りを忘れずに
逆に、ご両親の立場で食事会を開くなら、お祝いをいただいた方々への配慮として:
- 食事は豪華すぎない程度に
- 内祝い(お返し)の準備も忘れずに
表書きの書き方と包み方の基本マナー

お祝い金を包むとき、表書きを間違えると恥ずかしいですよね。
基本を押さえておきましょう。
ご祝儀袋の選び方
水引の種類
- 紅白または金銀の蝶結び(何度あっても嬉しいお祝いに使う)
- 結び切りは使わない(一度きりのお祝い用だから不適切)
金額に合った袋を選ぶ
- 5千円〜1万円 → シンプルなもの
- 2万円〜3万円 → 少し華やかなもの
- 5万円以上 → 豪華な装飾のもの
金額に対して袋が立派すぎても、逆に安っぽすぎても変です。
バランスが大事。
表書きの書き方
上段(水引の上)
以下のいずれかを書きます:
- 御初正月御祝
- 初正月御祝
- 御祝
字が長くて書きにくければ、「御祝」だけでも十分です。
下段(水引の下)
- フルネームを書く
- 夫婦連名なら、右側に夫の名前、左側に妻の名前
- 筆ペンか毛筆で、濃くハッキリと書く
お札の入れ方
細かいけど、知っておくと安心:
- お札は新札を用意する
- 肖像画が表になるように入れる
- 肖像画が封筒の上側に来るように向きを揃える
中袋がある場合:
- 表面に金額を書く(「金 壱萬円」など)
- 裏面の左下に住所と名前を書く
よくある失敗例
こんなミスに気をつけて:
- ボールペンで書く → NG(必ず筆ペンか毛筆)
- 旧札やシワシワのお札を入れる → 失礼な印象
- 水引が結び切り → お祝いの種類が違う
- 金額と袋の格が合っていない → ちぐはぐな印象
喪中・身内に不幸があった場合の初正月の考え方と対応

喪中のときって、お祝い事はどうすればいいのか、すごく迷いますよね。
基本的な考え方
お祝い自体は問題ありません
初正月は赤ちゃんの成長を祝うもの。
喪中であっても、お祝いの気持ちを伝えること自体は問題ありません。
ただし、やり方には配慮が必要です。
喪中のときの対応方法
パターン1:贈る側が喪中の場合
- 派手なご祝儀袋は避け、シンプルなものを選ぶ
- 紅白の水引も控えめなデザインに
- 「おめでとう」という言葉は使わず、「初正月ですね」「すくすく育ちますように」といった表現に変える
- 大々的な食事会は避け、静かに渡す
パターン2:もらう側(赤ちゃんの家)が喪中の場合
贈る側としては:
- 相手の状況を確認してから贈る
- 「お祝いを贈りたいけど、タイミングは大丈夫?」と一言確認すると丁寧
- 無理に派手にせず、気持ちだけ伝える形でもOK
忌中の場合はどうする?
忌中(四十九日まで)の場合は、さすがにお祝いは控えたほうが無難です。
- 四十九日を過ぎてから、「遅くなったけど」と添えて渡す
- または節句(3月3日や5月5日)に改めてお祝いする
相手の気持ちを最優先に。
無理に形式にこだわらず、柔軟に対応しましょう。
迷ったときの判断基準
結局のところ:
- 相手との関係性
- 相手の状況や気持ち
- 地域の習慣
これらを総合的に考えて、臨機応変に対応するのがベストです。
マナー本に書いてあることも大事ですが、一番大切なのは相手への思いやり。
どうしても迷ったら、「こういう状況なんだけど、どうしたらいい?」と率直に相談してみるのもアリですよ。
初正月のお祝い金の相場と失敗しない目安のまとめ

初正月のお祝い金について、モヤモヤしていた部分がスッキリしたでしょうか。
改めて大事なポイントをおさらいすると:
相場の目安
- 祖父母:1万円〜3万円
- 親戚:5千円〜1万円
- 兄弟姉妹:5千円〜1万円
- 友人:3千円〜5千円
気をつけたいこと
- 実家と義実家で金額を無理に揃える必要はない
- 男の子も女の子も金額は同じでOK
- 新札・筆ペン・紅白の蝶結びが基本
- 喪中でも気持ちを伝えること自体は問題なし
そして何より大切なのは、金額の多さじゃなくて、お祝いする気持ちです。
初正月は赤ちゃんにとって人生で一度きりの特別な日。
みんなが笑顔で「おめでとう」と言ってくれる。
それだけで、ご両親も赤ちゃんも幸せなはずです。
相場に縛られすぎて、肝心のお祝いの気持ちを忘れてしまったらもったいない。
自分の経済状況に合った、無理のない範囲で気持ちを伝えてくださいね。
あなたの大切な人の初正月が、温かくて素敵な思い出になりますように。


